傾聴の由来について

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最近、傾聴について興味を持ち始めている方が多くなってきています。そこで、傾聴がどのように形となって今に至るか、その由来についてご説明いたします。

 

これを読めば傾聴というものがどうして生まれたのか、そして今の世の中にいかに必要かということが分かります。

目次

傾聴の第一人者、カール・ロジャース

傾聴が辿った歴史

傾聴は、アメリカの臨床心理学者カール・ロジャース(1902年~1987年)が提唱した心理療法になります。これが後に「来談者中心療法」と呼ばれるものになります。カール・ロジャースは心理相談者を患者ではなく、クライアント(来談者)と命名した第一人者です。カール・ロジャースは1982年にアメリカ心理学会のアンケート「最も影響力のある10人の心理療法家」で第一位に選ばれ、その道では知らない人はいない有名な人物です。ちなみにカール・ロジャースの師匠は、オーストリアの精神分析家オットー・ランクであり、オットー・ランクが提唱した意志療法に感銘を受け、晩年のインタビューで、「わたしの師はオットー・ランクと、自分のクライアントたちです」と述べております。

 

ロチェスター児童虐待防止協会で12年間臨床に携わっていたときに、従来のカウンセリングについての考え方に違和感を感じ、オットー・ランクが提唱した意志療法を尊重しながら、自身で理論的にカウンセリング体系を再構築しました。これが非指示的療法(非指示的カウンセリング療法)と呼ばれ、更に、クライアント(来談者)を前面に打ち出したいという想いから来談者中心療法という呼び方に変わりました。この来談者中心療法が今現在話題となっている傾聴にあたるものになります。それから時を経て、カール・ロジャースは個人カウンセリングよりも小規模集団(エンカウンター)を通して、世界平和の実現に興味を持ち、それに伴い、来談者中心療法から間中心療法(パーソンセンタードアプローチ)へと名称を変更しました。現在では、カール・ロジャースのお弟子さんたちがカール・ロジャースの遺志を引き継ぎ、更に発展させていきました。

 

傾聴の歴史は以上になりますが、今現在、日本で注目されている傾聴とは、あくまでも個人が対象となりますので、来談者中心療法という理解でよろしいかと思います。

非指示的療法(非指示的カウンセリング療法)について

非指示的療法(非指示的カウンセリング療法)の時代は、カール・ロジャースは「あいづち、うなずき、くりかえし」を中心にカウンセラーの基本的技術として提唱しましたが、非指示的療法(非指示的カウンセリング療法)は単なるオウム返しのみで成立する」という誤解が広く伝わってしまったため、来談者中心療法と名称を変更し、それに伴い、カウンセラーの姿勢や人間性を重要視するようになりました。

来談者中心療法について

来談者中心療法は、カウンセラーの知識や技術、そして権威は不要とし、それよりもカウンセラーの姿勢や人間性、つまり受容(的態度)・共感(的理解)・(自己)一致ををどのように実現していくかを重要視するようになりました。来談者中心療法は、非指示的療法の(非指示的カウンセリング療法)「あいづち、うなずき、くりかえし」はそのまま引き継ぎながら、カウンセラーの姿勢や人間性である受容(的態度)・共感(的理解)・(自己)一致を実施していくというスタイルにバージョンアップしました。

 

特に、(自己)一致は特に重要で、カウンセラーとしての自己実現ができなければ、カウンセラーとしての条件を満たされないということです。もっと分かりやすく言うと、まずクライアントではなく、「自分自身に誠実であること」(カール・ロジャース談)が大切であるということです。カウンセラーは、自由でかつありのままの自己であること。そして、仮面をかぶったり、模範である必要もないということです。「理想的でない形も自己自身も含めて、怖がっている、聴けないのも含めて、聴き手であるカウンセラーがまさにありのままの自己でいれば十分である」(カール・ロジャース談)要するに、カウンセラーは聴きたくなければ聴かなくてもいい、ということになります。無理して頑張って聴いても、結局のところ聴けないのです。カウンセラーが自分の心の声を無視して、強制的な気持ちで聴くと、クライアントにも強制的なことを求めてしまうのです。「自分自身に関して、クライアントを欺いてはならない」(カール・ロジャース談)だからカウンセラーの姿勢や人間性が大事なのです。

傾聴の歴史から見て、これから私たちがすべきこと

誰もが傾聴者であるということです。ここに知識や技術、そして権威は存在しません。傾聴はもっと私たちの身近にあるものですが、それがなかなか意識的に実現できていないということがあります。家庭や職場、地域社会などあらゆる場面で誰もが活用する権利があります。この権利をみんなが共有すると、とても暖かい優しい世界ができます。これを読んだみなさんの世界が少しでも暖かい優しい世界になるために、まずは身近な人に興味を持ち、話をしたそうな人を見つけたら、積極的に声掛けをしてみてください。大人になるとなかなか相談できる人がいないのです。声を掛けてもらえるだけでも、相手の方は救われたような感情を持ちます。あまり傾聴に対して恐れを感じずに、まずは実践してみることが第一歩になります。

 

併せて、傾聴とは?という記事もご覧ください。

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