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子育てと傾聴カウンセリング
子育てには決まったルールや手段がなく、そのため人によって色々な子育ての仕方があります。優しく育てる。厳しく育てる。自由に遊ばせる。塾や習い事に通わせていち早く教養を身につける。そして、ルールがないために、子育てがうまくいったり、うまくいかなかったりすることももちろんあります。今回の記事では、現在実際に悩んでいる私の知人の話をします。
中村さんの息子さんへのお悩み
その知人、中村さんは私にいつ相談したという訳ではなく、常に子育てに悩みを抱えている方です。息子さんは小学校5年生で、3年生の時から学校にはあまり通わなくなり、家で自由に過ごしています。私も何度か会ったことがありますが、私に対しては特に何をするわけでもなく、一緒にゲームをしたりお話をしたりして過ごしていました。
ですが、一方でとても賢い子で、それをあまり良い方に活かせないという面があります。
具体的に挙げると、家のお金を勝手に持って適当に出かけていき、帰るのに疲れてしまったら、交番に寄って「迷子になった」と言ってパトカーで送ってもらう。家で怒られたらすぐに警察を呼んでしまう。といった感じです。
たまに行く学校ではさらにエスカレートして、先日は、学校にカッターを持って行ってクラスメイトを脅したりしていたそうです。もちろんこれは中村さんも学校に呼ばれ、大変な騒ぎになっていたとのことでした。
どうしてこのようなことになってしまうのか。原因はひとつではないはずですし、私にはそのすべてを判明させることはできません。ですが、中村さんの日常を見ているうえで思うことはあります。
傾聴カウンセリングとしてではない私の意見
ここからは傾聴カウンセリングとは少し話がずれてしまいますが、あくまでも私の意見です。まず、中村さんが息子さんを叱っているのを見たことがありません。時々される相談にも、叱ったというような話は聞きませんでした。また、息子さんが欲しいものはほとんど何でも買ってしまっているそうです。
ここに息子さんの賢さが加われば、いわゆる悪知恵というのも働いてしまうもので、あまりに息子可愛さに何でも甘やかしてしまうというのも、子育てにとって良くないものではないでしょうか。
ですが先ほど言った通りこれはあくまで私の意見なので、傾聴カウンセリングをする際にこの意見を押し付けることはありません。この辺りは、私が傾聴カウンセリングをやっていく上でのバランスのとり方、難しさだと感じています。
傾聴カウンセラーとして中村さんにできることは、とにかく中村さんの相談に対してしっかりと傾聴をすることです。それに対しての解答や解決策を求められたりすることもありますが、そういう時には”私の意見です”ということをきちんと伝えたうえで、答えるようにしています。こちらの考えを言わずに傾聴だけするというのも、逆に相手にとってはストレスになると思うからです。
傾聴カウンセラーとして、そして知人としてできること
子育てというのは楽しいこともある一方で、本当に難しいものだとも思います。実際に知人がその難しさに直面していますし、今回の内容に限っては、解決しているわけではなく、むしろここから解決の糸口を探していくものです。
でもだからこそ、傾聴カウンセリングとして聴ける面、そして知人としてアドバイスできる面を分けて、寄り添っていければと思っています。
併せて、傾聴とは?の記事もご覧ください。
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