初対面の人に会うというのは抵抗がありますか?抵抗がないという人は良いですが、ちょっと抵抗があるというか、苦手だなという人もいると思います。苦手だなと感じる人は初対面の人だとちょっと緊張して自然に話せないということもあるかもしれません。もちろんカウンセリングにおいても、初めてカウンセラーとクライアントが会うという機会があります。カウンセラーもクライアントも緊張してカウンセリングが始まることも多くあります。
初めてクライアントをお迎えする面接のことをインテーク面接と言いますが、このインテーク面接はカウンセリングをする上で、最も大切であると言われています。
そこで今回は、そんなインテーク面接を行う時にカウンセラーが何を考え、どんな配慮をしているのかについてご説明いたします。これを読めば、これから初めてカウンセリングを受けてみたいという人が安心してカウンセリングを受けることができるようになります。
目次
初めてのクライアントに対してカウンセラーは何を考えているのか?
インテーク面接で大切なこととは?
カウンセリングの現場において、初回面接とはインテーク面接といい、実はとても大切なものであるとされています。第一印象でクライアントはカウンセリングを継続して続けようかどうか決めることも多いので、このインテーク面接を失敗すると多くの場合、二度とクライアントが来ないという事態になってしまうこともあります。インテーク面接でクライアントと築くべきこととしてラポール(信頼関係)が大切であると言われています。
クライアントはカウンセラーに対して信頼関係を築けないと感じたら、自分の困っていることや悩んでいることなどを話すことはしません。その辺のところを熟知しているカウンセラーであればあるほど、初回でクライアントとのラポール(信頼関係)築くことができると考えられます。では、どうすればカウンセラーはクライアントからの信頼を勝ち取ることができるのでしょうか。
ラポール(信頼関係)を築くためにしていること
まずはご依頼内容から推察する
まずどこのカウンセラーもそうですが、カウンセリングを行う場合、事前にクライアントの素性と相談したいことを日時を決める段階で教えてもらった上で初回のカウンセリングを行います。お申込みされた内容から様々なことを事前に想像をしておくことから始まります。年齢や相談内容から、このクライアントはこんなことで悩んでいるのかもしれないと想像をしてみたり、相談したい内容から過去にあった相談事例を振り返ったりします。
ご依頼があり実際にお会いするまでにこのようにクライアントのことを事前に考えておくということをします。この作業はしないというカウンセラーもいますが、事前情報があるのにそこから何も考えないというカウンセラーは個人的には勿体無いと思っています。ただ、あまりにも考え過ぎてイメージを作り込み過ぎてしまうと、先入観ができてしまい、実際にお会いしたときに目の前のクライアントをちゃんと見ないということにもなり兼ねませんので、そこはやり過ぎないように注意はしています。
リラックスしやすい環境作りを心掛ける
実際にクライアントにお会いする前に、クライアントがリラックスしやすい環境作りをします。室内の温度調節はもちろん、今の世の中はコロナ禍であるため喚起や消毒を徹底して、安全な環境作りをします。あとは、クライアントが座って話しやすい角度に椅子を調整したり、落ち着けるように部屋の匂い、部屋の湿度を調節することもあります。
ただ、今はオンラインでのカウンセリングがメインとなっているので、クライアントが自宅等で過ごしやすい普段のままの状態でカウンセリングを受けてもらうようにしています。例えば、好きな飲み物をご用意していただき、自由に飲みながら話したり、音楽を流したり、途中休憩を入れたりしています。
自己紹介と雑談からクライアントの様子を探る
実際、初めてクライアントとお会いしたらカウンセラーの私から軽く自己紹介をします。それから軽く雑談を挟みながらクライアントにも話をしてもらったりして、クライアントの雰囲気を掴むようにしています。こうすることで、お互い緊張の糸が解れていきます。
次にカウンセリングについての取り扱い事項の説明をしていきます。例えば、お話した内容に関する守秘義務や相談時間などを改めて確認をしていくことで、安心して話ができる空間を作っていきます。
話しやすい環境かどうか適宜確認する
事前に快適空間の環境に整えていても、その環境がクライアントに合っていないということもあります。例えば、当日暑いので、部屋を涼しくしていても、当のクライアントにとっては部屋が寒く感じる場合は温度を上げたり、またその逆の場合もあります。今の環境が話しやすい環境にあるのかをクライアントに聞きながら調整していきます。また、温度だけではなく、場合によっては座る場所によって直射日光が強い場合は座る場所を少し移動したりして、丁度良い環境作りをしていきます。
あとは、お互いが異性関係の場合は、少し距離があった方が話しやすいという人もいますし、また、同性であってもその辺の感覚は人によって違いますので、丁度良い距離感を確認する場合もあります。
ノンバーバルのやり取りにも気を配る
具体的にカウンセリングが始まってからもクライアントに合わせながら話しやすい雰囲気を作っていきます。すなわちクライアントの行動と同じ行動を取るようにしています。
例えば、クライアントが手を耳に持っていけば同じように持っていったり、クライアントが前かがみの姿勢になれば同じように前かがみの姿勢になったり、自然な感じでクライアントに行動を合わせます。こうすることで、クライアントは自分を受け入れてもらっているように感じるのです。ただ、意識しすぎるとぎこちなくなり、かえってクライアントは不安を感じることもありますので、自然に行動を合わせていくということが大切になります。
このように通常のバーバル(言語)のやり取りだけではなく、ノンバーバル(非言語)のやり取りにも気を配ってカウンセリングを行っていきます。ノンバーバルのやり取りの中にもクライアントの一面を感じることができます。話しづらかったり、話し足りなかったりする場合は、当然バーバルでは読み取れませんが、ノンバーバルではそれを瞬時に感じ、拾うことができますので、とても大切なやり取りになります。
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