前回は近年高まる心理傾向、そして前々回は近年高まる性格傾向について書きました。これらはどちらかと言うと自己の振り返りや内省の視点で書きましたが、今回は他者を見るときの見方についての視点から書いてみます。もちろん自分自身に対しても使えるものにもなっていますが、他者が分かって改めて自分自身が理解できることもあるかと思います。そして、傾聴と心理学の手法も織り交ぜた内容になっています。
これを読めば、他者を知る手掛かりとして有効活用できますので、是非この7つの方法を実践してみてください。
目次
他者を分析する7つの方法
①傾聴
まず、他者の話をしっかりと聴くことです。身を入れて「積極的に聞く」という意味から「聴く」を使うこともあります。相手を理解しながら、気持ちを汲み取って話を聴きます。カウンセリングは話すことよりも「聴く」ことが主体になります。この「聴くマインド」はこれからご紹介する他の6つの方法を実践する上での、基本的な心構えになりますので、是非意識して取り組んでみてください。
傾聴のことをもっと詳しく知りたい場合は、下記の記事もご覧ください。
②視線
話を聴いている姿勢を出すために視線は非常に重要です。相手の目を見て、話を聴くことが大事です。日本人は、相手の目を見ることを苦手にする人が多くいます。相手が視線を頻繁に外すようなら、自分も少し外す時間を増やすなど、臨機応変に対応しましょう。目を合わせる時間の目安が分からない人は、7 割から8 割の時間、相手の目を見ていると良いと言われています。相手が話を聴いているときに時計を確認したり、他の人に視線を向けてはいけません。興味がないと思われることがあります。また、あなたが男性で他者が女性の場合、視線を肩より下に落としてはいけません。性的な対象と見られていると誤解されることがあります。
③うなずき
話を聴いているサインとしてうなずきながら話を聴くことも重要です。うなずきは相手が聴いてもらえていると安心する行動のひとつ。首を振るだけでなく、「うんうん」と声を出して聴くことも好意を持たれやすい反応です。話が佳境に入ったら、リアクションを大きくしたり、首を振るスピードを早くするなどのメリハリが大事です。聴いていることをアピールをしましょう。
④手の動き
自分から話をするときは、手の動きを入れると魅力が格段に上がります。あまり大きくならないように注意しながら(肩より上にあげない程度)、身振り手振りで説明すると真剣な感じが伝わります。情熱を持って話をしてくれているという思いから、他者は安心する傾向があります。もちろん個人差があり、リアクションの大きさを不快に感じる人もいます。他者の眉に注目して、眉が頻繁に動くようなら、少しアクションを小さくしましょう。
⑤話を要約する
他者との話が落ち着いたら、話をまとめて「それはこういうことですよね」と確認することが大事です。他者によっては自分の考えていることがまとまっておらず、カウンセラーなどの相手に指摘されることで冷静に状況を把握することができる場合もあります。
⑥「ほめること」「認めること」
性格分析や心の相談は、特に他者をほめること、認めることを意識してください。「それはダメですね」とつい他者を批判してしまいがちですが、まずは他者を認めることで、他者は心を開いてくれます。ただし例外もあります。他者が企業の場合、担当者のせいにしない形で問題点を指摘し、危機感を持ってもらうことで円滑に進むこともあります。
⑦質問をすることで相手の心を上げていく
他者との話は盛り上がらないことが多くあります。状況を探索する質問は積極的にしていきましょう。質問は相手に興味があるというサインでもあります。否定的な気持ちの反応がある場合は、否定的な反応を認めつつ、前向きになるような質問を出して気持ちを上げていくように意識しましょう。
もしアドバイスを求められたら、具体的に
もし、アドバイスを求められた場合は、感じたことを具体的にお答えしたほうが効果的です。傾聴は通常話を聴くことがメインであるので、アドバイスは必要無いんですが、もし他者が求めてきた場合は、おそらく課題の解決を考えている場合があります。そういう場合は、傾聴を一旦横において、お伝えしたほうがよろしいかと思います。そのアドバイスを聴いて、他者がどうするのかは、他者の判断になりますので、そこへは踏み込む必要はありません。ですが、他者が課題の解決を提示してきた場合は、専門のカウンセラーに依頼することをお勧めするか、もしご自身で対応可能であれば、対応してあげるのがベストです。
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