クライアントや話し手にとって傾聴が終わった後に残るものとは何でしょうか?

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傾聴であれカウンセリングであれ、それを受けてみようと思っても、実際には面倒くさいし、抵抗があるということを耳にします。これはカウンセリング全体が精神的に病気を患っている人が受けるイメージが強いからなのかもしれません。ですが、決してそういうことだけではありません。私自身、傾聴やカウンセリングを通して、クライアントや話し手が、本来の自分を取り戻して、課題を解決し、進みたい自分の人生のコマを進めている人をたくさん知っております。

 

最終的に傾聴やカウンセリングは課題の解決という認識があっても、どうして解決することが出来るのか?疑問を持っている人もいるかと思います。それは傾聴やカウンセリングが終わった後、もっと絞って言えば終わった瞬間、クライアントや話し手がどう思うのか?どう感じるのか?ということについてあまりクローズアップされていないからだと思っています。

 

そこで今回は、クライアントや話し手にとって傾聴が終わった瞬間に一体何が残るのか、ということについてご説明いたします。これを読めば、傾聴やカウンセリングを通して、課題を解決しようと思えた心持ちについて理解でき、傾聴やカウンセリングを受けてみたいと思えるようになります。

傾聴の後にクライアントや話し手の中に残るものとは?

まず私の頭に浮かんだ言葉は、「安心感」という言葉でした。誰にも話せる人も居なくて、やっとの思いで話をすることが出来、そして話の内容を否定されるわけでも無く、ジャッジされるわけでも無く、だた受け入れてもらえたという感覚は傾聴の醍醐味でもあります。これは「安心感」になります。

 

ここで気を付けていただきたいのは、「安心感」であって、「安心」ではありません。「安心」というのは、気にかかる事がなく、またはなくなっている状態のことになりますので、傾聴が終わった直後はまだ「安心」と言い切れる状態ではなく、「安心」の方向に光が差した状態に他なりません。すなわち「安心」できる感じや雰囲気を感じる「安心感」という言い方が適当であります。

 

この、「安心感」というものが傾聴の後に残っていることが大切になります。「安心感」というひとつのクッションを挟むことによって、本来の自分について思い出し、取り戻すことが出来るということになります。

安心感をひとつの判断基準とする

傾聴が終わったとき少しでも「安心感」が増していれば、その人にとって大変意味のある傾聴になったということです。傾聴を受けたことがない人はまずここをひとつの判断基準にされたらよろしいかと思います。

 

ちょっとした気づきがあった、ちょっと気持ちが軽くなった、ちょっと話を受け入れてくれた、という感覚があると、気持ちが整理されて「安心感」が増してくるのです。まずはここを深く味わいましょう。今あるモヤモヤの状態がちょっとスッキリしたり、整理されたりする感覚が大事になります。この状態に到達して初めて課題の解決という流れになりますので、決して急ぐことはありません。

 

例えば、悲しみ、苦しみ、問題というのはなかなか簡単に解決するものではありません。むしろ抱えながら過ごさなければいけない時間の方が長かったりするものです。そんな時に少しでも「安心感」があるといいと思うのです。傾聴やカウンセリングというものは、一番大事なのはこの「安心感」ではないでしょうか。普段当り前のようにしていることは、それが完了したときと比べてどれくらい「安心感」があるのか意識してみるのもいいかもしれません。

 

併せて、傾聴とは?の記事もご覧ください。

 

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