最近、MLBのロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手の話題で持ち切りですね。二刀流始め、数々の記録を打ち破り、大谷翔平選手の活躍は今や日本人だけでなく、アメリカでも熱狂的な支持を得ています。同じ日本人としてとても嬉しくもあり、誇りでもあります。大リーグでの日本人選手の活躍は普通になったのかもしれませんが、日本人の野球がここまでアメリカで通用し、魅了していることは純粋に素晴らしいことだと思います。
もう一方では、東京五輪開催が近づいてきていますが、こちらは盛り上がるどころか大批判の対象となってしまい、同じスポーツであるにも関わらずこんなにも大きな違いを生み出してしまっています。ここまで来てしまえば、おそらく東京五輪は開催することになるかと思います。開催する以上はできるだけ新型コロナウイルス感染拡大が起こらないことを切に祈るばかりですが、こんなにも大きな違いがあることに違和感も感じます。
それでは今回は、この大きな違いについて傾聴から考えてみたいと思います。これを読めば、今現時点における違いの正体が分かり、社会的なテーマも傾聴から考えることができるので、傾聴についてまた更に理解が進むかと思います。
目次
大谷翔平選手そしてアメリカ大リーグが盛り上がる理由
アメリカはコロナが終息傾向にある
ここは一概に言えない部分もあるかと思いますが、アメリカは政府のコロナ対応がある程度アメリカ国民に理解され、コロナが終息傾向にあるということが言えます。アメリカ国民はマスクなしで生活をしている様子が報道されています。ということはアメリカはコロナ前の生活を取り戻し、普通の生活に戻れているということです。それでもまだコロナで苦労しているアメリカ国民もいるかと思いますが、ひとまずはコロナ問題は大方終息しているのではないでしょうか。ここはアメリカ国民が安心して生活する上で、絶対に欠かせないポイントです。
コロナ問題が終息傾向にあるので、大リーグ開催が可能
アメリカ国民がかつての生活を取り戻しているということは、アメリカ社会全体がコロナ前の状況に戻っているということでもあります。ということは大リーグは安心安全な状態で開催ができるということです。世界的にはまだコロナは終息していないですが、アメリカにおいては社会生活全般が改善しているのがポイントです。ただ、またアメリカでもコロナが流行すればこういうわけにはいかなくなるので、まだ油断はできないとは思います。
純粋に大谷翔平選手の活躍と人間性が素晴らしい
二刀流始め、大谷翔平選手の活躍が今までの大リーグ選手と比べても遥かに大きなものがあり、日本国民はもちろん、アメリカ国民も大いに夢中になっています。こういう選手は今までにはおらず、今まさに歴史的瞬間に私たちは立ち会っているのではないでしょうか。そして大谷翔平選手の人間性も素晴らしくて、人柄ありきの野球といったところでしょうか。誠実さ、謙虚さ、礼儀正しさ、人思い、スポーツマンシップに則った人柄が日本人だけではなくアメリカ人にも支持されていると思います。
東京五輪開催が盛り上がらない理由
日本はまだコロナが終息していない
日本は政府がいろいろとコロナ対応をしていますが、それでも未だに終息していない、終息する気配もないということが言えます。特に東京は、7月12日は4度目の緊急事態宣言が発令され、千葉県、神奈川県、埼玉県は蔓延防止が継続しており、引き続き自粛生活が余儀なくされます。それ以外の地域もまだ油断は許されない状況なので、いつどうなるのか分からず、まだ出口が見えません。要するに日本全体としてはまだ安心して生活ができる状況ではないのです。ここは大事なポイントとなります。
飲食店が犠牲になっている
大人数での食事やお酒を伴う会食はコロナ感染を拡大させてしまうので、飲食店の営業時間の短縮、お酒提供の禁止を義務付けられています。今年に入ってまともに営業できている飲食店は少ないのではないでしょうか。そして飲食店を利用したい人にとっても不満は大きく、双方にとってよろしくない状況になっています。このまま行くと、飲食店の倒産が続出してしまうかもしれません。
今の日本の現状で本当に開催してもいいのか
政府は安心安全な開催を主張していますが、今の現状ではそのようにならないと考えている人が多くいます。緊急事態宣言発令中に東京五輪が開催されるとは誰も思わなかったでしょうし、開催することで感染拡大してしまうのではないかという疑念が残ります。
そして東京五輪を開催するために飲食店に犠牲になってもらっているという思いや東京五輪を開催できるのなら飲食店は営業しても問題ないのではないかという思いを持っている方もいます。要するにあからさまな東京五輪優先がはっきりしてしまい、それ以外のことは後回しというように見えるので、東京五輪と国民が分断されてしまったように思えてなりません。
この違いを傾聴から考えてみる
日本政府は国民への寄り添いと共感がない
コロナ感染拡大による様々な自粛を強いられている国民は先が見えずにいます。このことに対して、政府から寄り添う姿勢が伝わってこないので、共感は生まれません。傾聴とは相手の話をその人自身になって聴き切ることですが、国民の声なき声にまで耳を傾けることなく東京五輪開催を強硬に進めているように感じます。
国民の想いを聴いて政策化することがないので、国民からすると自分たちの想いを分かってもらえたという感じはしないため、当然政府のやることに対して共感はしません。というよりかむしろ裏切られた感が強く、政府と国民との間に信頼関係が崩壊し、分断されてしまっています。
「東京五輪は開催できるのに、どうして子どもの運動会はダメなのか?」というような矛盾を抱えた国民はたくさんいます。相手の話をちゃんと聴き切らないと、お互いの関係が拗れてしまうので、気を付けないといけないと思います。
アメリカ政府は国民との一体感がある
アメリカ政府はコロナ対応をすることで安心安全な場を提供することを国民に約束し、それを実行したので、ある一定の理解が国民にあるためお互いの関係には一体感を感じます。アメリカ自体の実情としてはまだ全てが全て完璧にできているわけでもないかとは思いますが、ひと山超えた感はあるのではないかと思います。
アメリカに日常が戻り、希望が持てる
アメリカ国民の日常生活が元に戻って、安心安全な環境の下で野球を開催し、そしてアメリカ国民は観戦できる。そこに大谷翔平選手の破格の活躍が熱狂を呼び、アメリカ国民の希望に繋がっていると感じます。コロナ疲れの中、こうした希望は人々を勇気づけ、また頑張ろうと思えます。これはアメリカ政府がアメリカ国民に寄り添い、きちんと国民の声を聴き、政策に活かしていったことが、お互いの信頼関係を強固なものにすることができたのではないかと思います。
最後になりますが。。
東京五輪はまだ開催されていないので、ここで結論付けることは難しい部分があります。なぜならば、大リーグは既に開催しているのに対して、東京五輪はまだこれからだからです。東京五輪が開催されてから日本国内そして日本国民の変化も考えられます。今は大批判の的になっていますが、日本選手の活躍によってはまた国民感情が変化することも考えられます。その辺のところまできちんと見たうえで結論を出すべきだと思います。いずれにしても国民感情の変化は注目すべきところかと思います。
本件については東京五輪が終了した後にまた考えていくべき価値があります。政府、国民そして東京五輪の関係性がどう変わるのかは、今後の日本の行く末を占うものになる可能性があります。この点についてはまた傾聴の視点で考えてみたいと思います。
併せて、傾聴とは?の記事もご覧ください。
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